30年前のニュータウンに余白をつくる

あきるのシルバーハウス

30年前に開発された郊外のニュータウン。子どもが独立した後の夫婦の住宅の改修。庭付き一戸建てが建ち並ぶのどかな住宅街だ。しかし、そんな良い環境を楽しむために集まれる場所が見当たらない。そこで、アクセスできなかった南庭にアプローチをつくり、そこを人が集まれるような大きなスペースにした。街の縁側のような場所なることを目指した。
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30年前につくられたニュータウンに建つ老夫婦のための家。南側に庭を持ち、敷地の周囲にが垣根があり、のどかな住宅街だ。反対に玄関は北側にあるため少し暗く、街と室内が遠くなっている。そこで、南側の庭に建物へのアプローチをつくり、そこを人が集まれるような大きなスペースにした。また、30年前のニュータウンは老朽化が進み、周辺の建物は大概バルコニーやカーポートなどを思い思いにリフォームしている。そこで、周辺の建物に習い、建物全体を建て替えるのではなく、バルコニーやカーポートなどをリフォームするのと同様にサブボリュームを増築することにした。今回増築された2階建ての高さをもったサブボリュームには外用の大きなカーテンがかけられ、開閉することで、サンルームのような室内にも、バルコニーのような外部空間にもなる。このスペースに近所の人たちが集まり、街が賑わうことを目指した。

施設名|あきるのシルバーハウス
所在地|東京都あきる野市
用途|住宅
竣工|2015年
種別|改修、増築
構造|木造一部鉄骨造
敷地面積|154.92m2
建築面積|68.90m2
延床面積|105.12m2

施工|工藤工務店
構造設計|坂田涼太郎構造設計事務所
撮影|junpei nousaku architects
意匠設計|junpei nousaku architects
能作淳平 石飛亮

掲載
新建築住宅特集 2017年2月号
TOTO通信 2019年春号